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カンブロパキコーペ2014.9.17.

呪文ではないのですが。

カンブロパキコーペです。

今回、オモチャ関係ありません。

まあ、色々と趣味で調べている物が有って。

毎週のように、地元の巨大な図書館で、怪しげな本を借りて来ては読んでいるのですが。

いくつかのテーマの中の一つが、恐竜より前の絶滅生物。

とりわけ、エディアカラ期〜カンブリア期の生物が、楽しい。

グールドの「ワンダフルライフ」から入って、色々と読みつぶしつつ。

アンドリュー•パーカーの「眼の誕生」なんかは、かなり刺激的でした。

なにが楽しいって、まだ、明確に判っていない事が多すぎる上、現在進行形の学問なので、新発見がまだまだ出てくる。しかも、「新解釈」というのも有って、ちょっと前までと、復元図が変わったりもする。

自分的に求めているのは、どうしてそんな形になったのか。動物のデザインってのが、なにから始まって今現在に至るのか。

それが知りたくて、情報を収集しているのですが。

まあ、バージェスモンスター(カンブリア期の生物の俗称)の場合には、人間の想像力をふわっと超えるような形態の生物がひょいひょい出てくるので、それ自体が楽しいという部分も有ります。

最近は、地質学的な側面や、気象学的な側面からの研究も進んで、昔のように、生物の形状からだけで推論できない事が判って来ているので、常に複合的な要因で物事を考えねばならない、まあ、当たり前の事なのですが、それ自体が面白い。

そんな中で、久しぶりに変な物にぶつかった訳です。

まあ、インターネットで調べると、すでにそこそこ有名になって来ている様ですが。

カンブロパキコーペですよ。

他にも、ゴティカリスってのも居たらしいのですが。

こいつがね、「一つ目の節足動物」なんですよ。

一つ目ですよ。一つ目。というか、顔全体が複眼。フェンシングの面みたいな感じ。

まあ、バージェスモンスターのメジャーどころに、「オバピニア」ってのがいて、こいつが5つ目なので、1つ目がなにか、という考え方をする人もあるでしょうが。

でも、私は、勝手に、オバピニアの真ん中のやつは、眼じゃないんじゃないかって信じているのですよ。

だって、「奇数」ですよ。

節足動物ってのは、筒形状の繰り返し、が基本ユニットになっていて。

筒形状から「枝」が左右対称に生えているユニットを体幹を成すように縦つなぎするのが基本な訳です。

だから、昆虫の顎も左右に開くでしょ。

なのに、奇数個の眼って、どういう事よ。

で、あげくに、一つ目ってどういう事だよ。

そもそも視覚ってのは、3角測量するように出来ていて、左右に1対以上有る事で、左右の眼からの情報の微妙なずれを使って、立体的な視野を得ている訳です。

まあ、確かに複眼なので、1つ、というのには語弊があるのは判るのですが。

ミジンコも目が一つらしいですが、これは、2つ有ったのが繋がっちゃったのだ、という認識なのだそうです。

なので、進化の末直接的に1個だけの複眼を獲得するというのは、なんというか、物理的に不可思議、な感じがする訳ですね。

いやあ、やはり、人間の想像よりも、現実に居る生き物の方が奇異ですねえ。

こういったものを、デザインに活かせると、面白いのですけどね。

人というのは、異質すぎる物を受け入れないという根本的な部分が有って、

今有るものから少しだけ、新しいを重ねないと、「ウケるもの」は、作れても、「売れるもの」は作れないのですよ。

そういえば、漫画家の長谷川祐一氏は、早くから、デザインやストーリーに取り込んでらして、クロスボーンガンダムに出てくる「エレファンテ」なんかは、あからさまにオパビニアですよね。

上手いなあ、と思ってしまいました。

ただ、もとウルトラマン好きの息子に、バージェスモンスターのイラストを見せると、きっぱりと「円盤生物だね」と。

昔のクリエイターというのは、やはり、偉大だと思いました。

 

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