株式会社アストレイズ
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今度は韓国からの紹介。TOBOT2014.4.5.

毎度、アメリカだか中国だか、海外のオモチャばかり紹介してますね。

よくねーなー。

国産のオモチャも好きですよ。

色々買っていますし、注目の商品もたくさんありますし、楽しんではおります。

でも、それはそれとして。

今回紹介するのは、だいぶ以前から集めているのですが、韓国からの登場です。ヤングトイズのオリジナルキャラクター、TOBOT。

CGアニメのクオリティが日本より非常に高い韓国ですので、テレビアニメはフルCG。アイアンキッドや、ロボカーポリーなんかもそうなのですが、子供向けアニメには多いようです。

で、此処が一番のポイントなのですが、ポリーもそうなのですが、CGを使っている分だけ、玩具と画面のロボットが非常に近しいののですね。玩具用に作られたキャラクターを、きちっと映像を作る側が再現しているのです。

これが、不思議な事に、日本では中々うまく出来ない。

今年の「マジンボーン」なんかは頑張ってますが、まず、キャラクターありきから商品を作っちゃうので、商品が劇中と似てない、とか当たり前になりつつあります。

それが、安定して劇中と玩具がマッチしている。

で、此処が今回のポイントなのですが、キャラクターデザインの能力が非常に安定している。というか、ノウハウが確立している。

そもそも大陸系のキャラクターが、どうしても「パチもの」と言われてしまう部分の最大の原因は、メカデザインの基本的な考え方が出来上がっておらず、既存のパーツを法則性無くレイアウトしてしまうので、デザインがなされていない、というのが最大の原因だと考えられます。

それが、このTOBOTは、非常にデザインが確立している。

これに関しては、申し訳ないのですが、日本の今の玩具デザインの安定感の無さと比較しても、むしろ勉強するべきなぐらいです。

キャラクターのモチーフを、韓国の国産車に設定しつつ、TOBOT-X、Yと、アルファベットの名前でキャタクターに。車のシルエットをロボットの体型に反映しつつ、不自然に感じないR感と、子供の手になじむ、痛々しさの感じさせない柔らかく厚みのあるデザインラインでまとめられたロボットのデザインには、至る所に名称のアルファベットから持って来た意匠が。

素早いイメージのTOBOTーYも、近年の日本のキャラクターに見られがちな、尖らせればカッコいいみたいな安直さが無く、それでいて、立体感のしっかりとしたデザインで、正直、デザイナーの意識の高さが伺えます。

また、パワーアップタイプのEVORUTION-X、Yになると、車の方もオリジナルになるのですが。これがまた、フロントグリルにアルファベットがデザインされ、そのまとまりが素晴らしい。

かつて、韓国に行った時に、家電製品のデザインの水準の高さに驚かされ、偶然ガイドだったお兄さんがデザインの勉強をしていた人で、色々とヒアリングしたところ、デザイン遺体する意識が非常に高い国だと教えられ、持ち帰られるだけの家電のカタログを持って帰った事があるのですが、プロダクトデザインの世界の水準では、正直日本よりも自由度が高く、優れていると感じさせられました。

それが、キャラクターをデザインする方法論、いわゆるメソッドを身につけてしまうと、恐ろしいですよ。今回のデザインは、立体感の出し方、変形との整合性、量感の出し方、デザインとしての全体感のまとめ方と、正直、日本でもついぞ見かけないクオリティの高さで、玩具自体の変形玩具としての出来の良さも含め、恐怖でしかありません。

日本が先駆者であった、キャラクタータイアップ玩具の世界は、今、そのノウハウを真面目に外から学んだ人々によってのみ、的確に継承されていて、逆に、日本ではそれが損なわれていっている様にも感じます。

私自身もそうですが、日本の玩具デザイナーも、先駆者である事にあぐらをかかず、もっと勉強し、技術とセンスを上げていかねばと思う訳です。

まあ、そんな事はともかく、トランスフォーマー以外のハイクオリティの変形オモチャが買えるのは、単純に楽しいのですけどね。

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